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コーヒー一杯で熱い議論
もはや伝説になっている上石神井のHサークルに当時(昭和44年)18歳の私はいました。大学は落ちるし、就職先のあてもない、今で言うフリーター状態でした。サークルは週1回、午後7時くらいから町の喫茶店の特別席でおこなわれました。クリーニング屋、学生、電気屋、大工、OL、家事手伝い、教師と地域に住む若者達が20人以上集まったものです。 当時は今のように遊ぶものがない時代です。180円のコーヒー1杯で仲間とバカ話にこうじるだけで楽しかったのです。地方から親元を離れて勤めに来た者は寂しさを、会社で孤立してしまった焦燥感や自分の思い通りにならない社会への不満を癒すために。季節の行事では、そんな若者達が50人以上も集まり、バスに乗り切れない時もありました。 私はこの中で、人としてのあり方を、社会生活の何たるかを、そして何よりも思いやる心を学びました。仲間は職人という世界をも用意してくれ、今日があるのです。 熱海に集合した者の11人(年齢差は12歳あり、私が最年少)は旅館で夕食をつまみながら、昔話に花を咲かせました。単なる懐古趣味に陥らず、皆前向きに生きています。まだ学ぶところがある仲間たちです。 自分を振り返るとサークルの中の半分以上が職人。子供の頃から親類づき合いのあった職人もいたし、今、西東京支部の長田幸一さんを中心とした存在も大きく私に影響した事は間違いない青春時代でした。組合の青年部もがんばっていますが、30年、40年と続く仲間作りをしていって欲しいものです。 (東村山)
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