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英語が得意な高校時代
そんな私の進路が大きく変わったのは、高校2年の時に担任になった重松先生と出会ってからです。 先生はクラス担任の他に英語の担当でもありました。中学校から始まった英語の授業が私は好きで、成績も結構良かったのです。 高校に進んでからも理数系はさっぱりなのに、英語が得意なのは先生に誉められてはまた頑張るからで、英語に対する興味は膨らむばかりでした。 3年生になり具体的に進路を決める頃、思い切って先生に言ってみました。「大学に進学したいんですけど…」身の程知らずとか到底無理だよと言われるのを覚悟して。意外にも先生は「どういう目的で進学したいのですか」と聞かれました。教師になりたいあるいは大会社に入るためという動機を期待しておられたのかもしれません。「もっと英語が勉強したいからです」と、私はただひたすらの思いを答えました。少し間を置き、「それが学問というもの、勉強の真髄です」 その言葉が私の背中を押したのは言うまでもありません。その後、経済的な事情もあって短大英文科の2部へ進みました。昼間の仕事に夢中になり、卒業はしたものの、英語とは無縁の人生が今も続いています。 30年も前のささいな事ですが、何回も思い出し、決して忘れることのできない出来事です。 『自分で考えに考え抜いたことを信じ、自信を持って進みなさい』。そう言われたように解釈し、今も私の心の支えになっています。 (板橋)
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