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A欄は、建物が建っている敷地の地盤と基礎の状況によって評点を求めます。
●地盤について
良い・普通……関東ローム層(赤土)程度の地盤による敷地
やや悪い……深さ30mよりも浅い軟弱地盤、埋め立て地、盛り土地で大規模な造成工事による敷地
非常に悪い……深さ30mよりも深い軟弱地盤、低湿地、海・川・池・沼・水田等の新しい埋め立て地、および地盤の液状化の可能性がある敷地
●基礎について
コンクリート造布基礎とは、土台の下をコンクリートが連続している基礎をいいます。
鉄筋コンクリート造布基礎とは、コンクリート造布基礎の中に縦と横方向に鉄筋が入っている基礎をいいます。
鉄筋の有無を確認できない時は、無筋コンクリート造とします。
地盤・基礎
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B欄は、下図のような建物の形を参考に、整形か不整形かを判断
建物の形
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C欄は、建物の1階部分の外壁(下図の太線部分)の一面にある壁の長さや開口部によって判断します。下図の3種類の中から選びます。この場合、建物の4面のうち、評点か最も小さい面を建物の評点とします。
壁の配置
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D欄は、壁の中に筋かいがあるかないかによって評点を定めるものです。筋かいとは、下図に示すような壁の中にある斜材のことです。現状では、壁の中にあるため、筋かいがあるかないか判断しにくいと思いますが、工事中に確認した場合や建物のどこかに筋かいがあることを確認した場合は「あり」とし、そうでなければ「なし」とします。
筋かい
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E欄は、下図を参考に自分の家の1階の壁の量を5段階で評価し、評点を定めるものです。
この図では、太線は壁の長さと位置を示し、外回りの細線は窓・ドアなどの開口部を、内部の線のない部分は、襖・障子・ドアなどの開口部を示しています。( )内の間取りを参考にして、建物のはり間(タテ)方向、けた行(ヨコ)方向のバランスにも配慮して評価してください。
壁の量
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F欄は、建物の老朽度によって評点を定めるものです。
健全 | 新築後まもないか、または新築の時のよい状態がまだ保たれている場合です。 |
老朽化している | 建築後年月を経過し、屋根の棟の線や軒先の線が波うっていたり、または、柱に傾きがあり建具の建てつけが悪くなっている場合などです。 |
腐ったりシロアリに食われている | 建物の北側や台所、風呂場回りなどの土台をドライバーなどでついてみると、腐ったり、喰われているかどうかがわかります。シロアリについては、梅雨期に羽ありが集団で飛び立つのも危険信号です。 |
老朽度
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判定の結果はいかがでしたか……
この診断法は、一般的な木造一戸建住宅の耐震性をだれでも簡単に診断できるように作りましたので、判定結果はあくまでも目安です。
★参考とした資料
「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」建設省住宅局監修 昭和60年11月
「わが家の耐震診断」東京都 平成7年4月
「地震にそなえて・わが家の耐震知識」建設省住宅局推薦 昭和60年8月