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広大な中に運動施設 ― 石神井川の桜は川面まで ― 都立城北公園は練馬区と“母なる川”石神井川をはさみ板橋区にまたがっています。広さは2万4600平方メートルもあり、現在でも整備を進めています。 場所は東武東上線上板橋駅南口を出て「五本欅」のある川越街道をこえて徒歩7分くらいの所にあります。広大な公園には野球場が3面とテニスコート、1週400メートルの公式陸上競技のトラックもあります(ここは以前に立教大学のグランドでした)。このように紹介すると総合体育設備のようですが、これらの設備は広い林の中に点在しているという雰囲気です。 春は桜がすばらしく、公園内はもとより石神井川沿いがみごとです。長い枝を川面すれすれにのばし、それが上流の豊島園まで1キロメートルも続きます。夏になると野球場では子どもたちの歓声が聞こえ、林の中のベンチでは、お年寄りが涼を求めてのんびり過ごしています。 秋になるとグランドの回りのイチョウ木は黄色一色になり、散歩道もイチョウの葉で、黄色の「じゅうたん」のようです。12月には、山茶花の赤い小さな花が咲き、公園の西側の欅の林もすっかり葉を落とし、見上げると枯れ枝が網のようになり、枝ごしに雲ひとつない青空が見えるのです。木へんに掌(手のひら)と書いてケヤキとはよく名づけたものです。 また、このあたりから土器などが出土されていますが、昭和26年からの発掘で、1万7000年前、旧石器時代から、平安時代までのものが出土しているそうです。板橋区側の遺跡は茂呂遺跡、練馬区側の遺跡は栗原遺跡と呼ばれています。 私が子どもの頃は四手網やタモ網を持って、石神井川で小魚を取ったり、エビガニを捕まえたりして遊びんでいました。その頃は、毛呂山という小さな丘があり、そこから眺めると一面の畑、そして所々に牧場があり、日大病院が高いところにお城のようにそびえ立っていました。城北中央公園は四季折々多くの人たちに親しまれています。 |