【本部・須賀哲也記】6月17日に芝パークホテルで疫学リサーチセンターの定期総会と職業性呼吸器疾患シンポジウムが開催され、61人が参加しました。
しばぞの診療所の海老原医師の急逝を受けて、開催も危ぶまれていましたが、ここでの研究発表は海老原医師と一緒に全国の医師・弁護士が進めてきた成果の発表の場なので、手向けの意も込めて開催する事となりました。
はじめに細川医師による「胸腔鏡による胸部の局部解剖と胸膜プラーク所見」についての発表がありました。以前は肺がんになると胸を大きく切り開く手術が一般的でしたが、現在は直径7ミリのスコープで穴を開け、ガンの場所を特定し、無駄な切開をしないで済むようになりました。
関西の位田弁護士による報告は「アスベストが肺の疾患だけでなく、自己免疫疾患などへの影響が大いにある」という非常に興味深い内容でした。この事に海老原医師は30年前に気付き、そこから研究を続けてきました。現在は国・行政が研究を始めるまでになりました。
偲ぶ会も行ない、集まった医師や協力団体で職業性疾病になってしまった仲間を救うために、その意思を引き継いでいきます。
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