全国のけん引を期待
三浦一男全建総連委員長
今、建設産業は大きな変革期に直面しています。社会保険未加入問題や建設キャリアアップシステムなど、これまでの建設産業ではありえないものです。その最も大きな原因は長年にわたり建設技能労働者、職人の権利・生活・賃金・労働条件を放置して、若年労働者が入職してこられないような産業にしてきた政府や大手ゼネコン、そして住宅産業に大きな責任があることは明白です。全建総連はどうしたら建設産業を、働き甲斐のある明るい産業にしていけるかを政府や業界団体へ鋭く問題提起し、皆さんとともに取り組んでいきます。
また平和でこそ建設産業が成り立ちます。最近の憲法改悪への動きにも注目し、全国の仲間に発信していかなければなりません。
全建総連は多くのことを皆さんから学んでまいりました。今後も全国の仲間をけん引する役割を果たしていただきたいと思っています。
6年前の3・11、そして昨年は熊本の地震がありました。全国の仲間の皆さんもそうですけれども、東京土建の皆さんからも、今もいろいろな形でご支援いただき、本当にありがとうございます。
そして人見委員長の一日も早い回復を祈っています。東京土建第70回定期大会の成功をご祈念申しあげ、全建総連を代表してのあいさつとさせていただきます。
現状変える運動を
伊東昇東京都連委員長
東京土建第70回定期大会、ご盛会まことにおめでとうございます。
設計労務単価が上がり、あるいは日建連の方針で、20代で450万円、40代で600万円という計画がありながら、都連の昨年の賃金アンケートでは常用単価1万6240円、上がったのは4年間で755円、4.88%、これが現実です。
東京土建は35人から始まった。多くの組合がそのような歴史をもっていますが、ここまで大きくなる組合には参考になることがいっぱいある。それだけ東京土建が現場の人たちの声をしっかりと聞き、地域の足元で運動をつくってきた。歴史の中で先人がつくってきたことをあらためて学び合う必要があります。
東京土建の皆さんには東京オリンピックというこの機会を活かし、今の状況を変える運動を進めてもらいたい。この大会がそのためにしっかりとした議論と方針を確立することを期待し、東京都連からのあいさつとします。
人を育てる賃金引上げへ
松森陽一東京地評事務局長
先週、大手の17春闘の回答が出ました。月に1000円、1200円上げて、上げましたということですが、内部留保は30兆円とため込んでいるし、史上最大の儲けです。建設産業も大手はガンガン儲けています。そして中小が上げてくれたらいいのにと財界は言っています。菅官房長官もなかなか経済先行き不透明だからと言っています。
しかし景気が先行き不透明で賃金が上げられないというならば、いつまでたっても上げられないし、中小の賃上げを勝ち取るためには、大手が下請に金を降ろさない限り上がらない。建設業も一緒です。設計労務単価をなぜ4割上げたのか。それは人が育たなくなったので、人を育てる分もきちんと降ろそう、あるいは退職金の分、道具代、定期の分ということです。本当に実質経済を動かすには実質賃金を上げるということですから、一緒に賃金引上げ、労働条件改善の運動に取り組んでまいりたいと思います。
福島は6年経ちましたが、津波・地震で亡くなった命よりも、ついに自殺等々の関連死の方が多くなりました。原発再稼働ストップ、森友真相究明、豊洲移転反対等々、皆さんとご一緒に都政・国政でがんばってまいります。
来賓の皆さん
あいさつを掲載した以外の来賓のみなさんです。
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