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○ やんばるの森にヘリパッドはいらない

安保破棄全国代表者会議 高江・辺野古行動

 11月26日、安保破棄中央実行委員会「全国代表者会議」での北上田毅さん(平和市民連絡会)による特別講演「辺野古・高江の現況と問題点」を紹介します。北上田さんは辺野古の抗議船の船長をされています。(文責・編集部)

辺野古の海を守りぬく
知事権限行使で埋め立て阻止

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 辺野古の現在の状況ですが、昨日(11月25日)、国と沖縄県の作業部会が始まり、年内にも陸上部の工事が始まります。シュワブのゲート前に作りかけの米軍の兵舎が2棟あり、国はこの工事の再開を求めています。
 同時にこの関連で生コンのプラントをつくる計画が去年(2015年)の9月くらいから浮上しています。政府は抗議によって、作業車が入れないから、兵舎の工事のために陸地に生コンプラントを作るといっています。実際はそうではなく、辺野古の埋め立てで、消波ブロックが5万6千個作られる。大量の生コンが必要になります。予定されているプラントがこの兵舎のためだけに作られるのではない。
 沖縄県としては全部の工事に反対すると防衛局が工事を強行してしまう、そういう意味でこの二つの問題を分けておきたい、生コンプラントは辺野古埋め立てにつながるから絶対認めない。そのかわりに兵舎の建設工事の続行は認めるという形で正式に決まったようです。年内12月中にもこの工事が始まる、この工事車両をどうするかというのを県民会議などで話をしていきたいと思っています。ただ、このプラントは絶対に許さない。このことは確認する。これからの焦点がこの陸上部の工事になっていきます。
 最高裁で敗訴した場合でも、違法確認訴訟ですから拘束力はありませんが、翁長知事は敗訴の時点で埋め立て承認の取り消しは取り下げるとしており、仲井眞前知事の承認が復活し、防衛局は工事を再開する条件ができます。
 ところが知事にはまだまだ多くの対抗策があります。一つは岩礁破砕許可です。県の漁業調整規則にもとづく岩礁破砕許可が必要です。仲井眞前知事は岩礁破砕許可を出しましたが、2017年の3月31日で切れます。翁長知事が認めない限り、防衛局は埋め立てに入れません。もう一つは知事には埋め立て承認の撤回という手段があります。この二つの大きな権限を知事は持っており、いくら最高裁で負けたとしても、これらの権限を使えば防衛局は埋め立て工事に入れないことがはっきりしています。
 もしこれらも裁判で争いになり負けたとしても、埋め立て承認の際の設計概要を変更する場合に再度知事の承認が必要になるのです。

基地機能の強化NO
突貫工事ですすむ環境破壊

 高江では、ヘリパッドのうち歩行訓練ルートにつながるG地区は米軍から強く要請されています。海から上がった海兵隊が歩行訓練ルートを通ってヘリパッドからオスプレイで飛び立ちます。今までは陸と空が一体となった訓練でしたが、これで海と陸と空が一体となった訓練が可能になります。
 そういう意味で北部訓練場の性格が大きく変わります。訓練場の過半の返還だからいいという話ではなく、基地機能が完全に強化されるとして反対しています。
 歩行訓練ルートは、当初防衛局は特別な整備はしないといっていましたが、11月になってからヘリコプターで資材を運び、砂利・砕石を敷いて幅3メートルの伐採をすると計画変更し、大慌てで工事を続けています。
 N1地区、H地区、G地区について、当初防衛局は環境影響評価図書のなかでも、3地区を同時に工事すれば環境への影響があまりにも大きいことを認めて、順次やることになっていたのですが、7月に環境評価検討図書を県に出し、3カ所同時に着工すると言い出しました。そして2017年1月までに完成させるために、ヘリによる空輸、工事用モノレールをつくることを打ち出してきました。
 3地区の工期は当初14カ月から15カ月でしたが、その工事が2017年1月までとなり、6カ月に短縮しました。さらに9月になってから、また修正版を出して、工事用モノレールをやめて工事用道路で資材を運搬する。工事用モノレールは環境に影響を与えないとして提案してきましたがやめました。工事用道路は設計図書では幅3メートルですが現場では6メートルになっているところがかなりある、そういった状態です。
 安倍首相が9月に年内完成を言い出してから、工事はとんでもない勢いで進んでいます。N1ゲートから入ってくるダンプも8、9月は1日10台くらいだったのが、ひどいときは1日に100台くらいになっています。そのためとんでもない環境破壊がすすみ、夜間工事で高江の住民は眠れないということも起きています。またダンプの不正改造、弾圧の強化、労働安全衛生法を無視した掘削などが起きています。

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