第39回を迎えた東京土建の春の住宅デー。6月5日を中心に全都452会場で開催し、地域に根ざした建設従事者集団の存在を住民に知らせ、きめ細かい住宅相談への対応や質の高い技術を披露し、来場者から好評を得ました。
工作に目輝かせ
熊本義援金も集める/西多摩・青梅6
指導する仲間には子どもたちが「未来の職人」の姿にダブって見えて
【西多摩・瓦・高野初雄通信員】西多摩支部青梅6分会では、6月5日に梅郷5丁目自治会館で住宅デーを開催し、組合員、家族30人と他団体から5人が参加しました。
会場に着くころには雨も上がり、その後は、雨もなくできたのは何よりです。
今年の住宅デーでは、熊本地震の復興支援の企画と人材育成事業として、小学生を対象にした工作教室にも取り組みました。熊本地震の復興支援として、組合員(事業所)が景品を持ち寄り、一回100円のくじ引きを行ない、集まったお金は義援金として被災地に送りました。
工作教室には、30人の子どもたちが参加して、手紙入れを作りました。他にタイルの絵付けや、木材の端材を使ったプチ工作も人気で、目を輝かせて作る子どもたちを見ていると、未来の職人さんの姿がダブって見え、思わず、笑みがこぼれてしまう一日になりました。
年3回で地元の評判
建労助成金も活用して/世田谷・三軒茶屋
定着したイベントでリピーターも多数
6月5日、太子堂ふれあい広場で開催の世田谷支部三軒茶屋分会住宅デーには、開場と同時にリピーターの皆さんが来場します。
「トマトの皮が切れなくなると包丁とぎを思い出す」と話す遠藤さんは女性3人組で毎回来ています。「研ぎやさんが来ないので助かる。木のまな板は包丁の切れ味が落ちにくい」と遠藤さん。まな板も削ってもらっていました。
分会長の齋藤敬さんは「住宅デーは年に3回開催し、リピーターも多くいます。今日は30人以上の仲間を集めているし、他団体から何人も参加しています」と話してくれました。
建労助成金「若年者事業」を活用した木工教室は時間指定の予約制です。「ちいさなイス」の製作に子どもたちも真剣なまなざしで取り組みました。完成させた小学校3年生の女の子は「工作は学校から手紙をもらって知った。金づちがうまく使えなかったが、楽しかった。またやりたい」と笑顔で話していました。
イベント型で楽しく
防災訓練を自治会と共催/村山大和・大和湖畔
大工教室のテントの手前では自治会と共催の防災訓練も
【村山大和・書記・唐澤孝輔通信員】村山大和支部は5月29日、武蔵村山市、東大和市の7会場で住宅デーを開催しました。大和湖畔分会では今回初めて地域自治会の防災訓練と共催、尾崎東大和市長も見守る中、消火訓練等に取り組みました。
「子ども工作教室」では、木工キットを使って様ざまな作品を組み立て、子どもたちに木材のすばらしさと物づくりの喜びを学んでもらいました。「むずかしかったけど、おもしろかった」「なかなか体験できないことを子どもに体験させることができてありがたい」と参加した親子からは作品を手に大満足との感想をいただきました。
村山大和支部はこの間イベント型住宅デーへの転換をはかり、組合員家族が一日楽しめることを企画しています。結果、今年の来場者は914人、組合員家族の参加428人、住宅相談も23件と多くの市民、仲間に喜ばれる住宅デーとなりました。
ハガキでご案内
地域バザーと共催も/文京
次々と包丁を研ぎあげていく第1分会の仲間
【文京・大工・植野栄記】文京支部では、各分会で幅広く地域に根ざした取り組みを行なっています。そのため、包丁とぎ・まな板削り等で手一杯になり、イベントは二の次でした。今回は子ども向けのイベントも行ない、若い人たちの人数もふえてきているので、アピールできたと思います。
第六・事業所分会では設計従事者の会の協力のもと、住宅相談の呼びかけを重点におき頻繁に行ないました。また、抽選会などを行ない、気軽に住宅相談ができる体制をはかった結果、今まで以上の4件の相談につながりました。
地域のバザーと共同開催の分会はお客様が多数来ているので住宅相談の呼びかけ、声かけに力を入れて開催していけるようにしたいと思いました。また、住宅デーのチラシまきの他に、顧客リストを用いてハガキでのお知らせを行なうなど周知に努めました。
コッパトイ好評
初のくすのき公園で/豊島・池袋本町
ボクもクギ打てるよ
【豊島・塗装・大嶋清子通信員】6月5日、上池袋本町分会は上池袋くすのき公園で住宅デーを開催しました。
小雨模様の中、本立て、コッパトイ、モザイクタイル、マイ箸作りなどの木工教室、包丁研ぎ、まな板削り、住宅相談などを行ない、コッパトイは初めての取り組みで大人気でした。
出店はポップコーンは無料で、焼きそば、フランクフルトは100枚の食券を販売し、来場したお客さんから「おいしかった」と好評で完売しました。
午前中、電気のアクシデントがあり、ちょっと心配しましたが、ご近所のお宅から電源をお借りすることができ、ほっとしました。初めての会場も不安でしたが、300人を越える来場者が訪れ大盛況でした。
相談してよかった
訪問し簡易調査へ/町田・本町田野津田
ていねいに説明する一級建築士の桑名分会書記長(左)
【町田・配管・清水健通信員】6月5日雨が降る中、本町田野津田金井分会の住宅デーが開催されました。
会場は本町田の菅原神社駐車場。毎年訪れている常連さんも多く、組合員と世間話に花を咲かせていました。包丁研ぎ、まな板削りの客足が順調に伸びる中、いちょうのまな板販売も好評で、用意した10枚はほぼ完売でした。
2件あった住宅相談のうち1件は耐震工事で、建築確認図面を持参しての相談でした。一級建築士の桑名書記長が図面を見ながらひとつひとつていねいに説明、案内をして、相談者の疑問や質問に答え「東京土建を初めて知ったが、相談して良かった」との言葉をいただきました。後日、相談者宅を訪れ、簡易調査をする約束もしました。
木っ端トイやモザイクタイルでは小さな子どもだけでなく、大きな友だち(高齢者?)も楽しんでいました。地元の方の協力で新鮮野菜の格安販売も来場者には好評でした。
村の鎮守が会場
手作りダーツが人気/葛飾・立石
「やったね、大当たりだよ」
【葛飾・主婦・大山艶子通信員】5月29日に地域のイベントを避け、今年は3週にわたる開催となりました。お天気の心配もなくまぶしい日差しの中、8分会がさいさきの良いスタートです。
ここ「立石分会」の会場は分執や群会議でお借りしていて、その昔、地元の村の鎮守の「梅田神社」が会場。調理場も使えて、手洗いなど衛生面は申し分ありません。炭火を使った鉄板で焼きソバ・フランクと次々と焼けていきます。工作教室・包丁研ぎ、今ではプラスチックばかりで希少となったまな板削りをめずらしそうに眺めている子どもたちの様子、なかでも人気だったのは手作りの「ダーツ」です。3本の矢をハズしても駄菓子のつかみ取りに思わず笑顔がこぼれます。
毎年5月の最終日曜に行なわれる「葛飾区環境美化の日」にあたり、町会で区内一斉に道路や公園を清掃する「クリーン作戦」で、視察にきた区長の姿も見られました。
優れた技術披露
坂口さん、大曾根さん/八王子・第8
鐘つき堂や継ぎ手を前に左から大曾根さんと坂口さん
【八王子・大工・山田光政通信員】八王子支部は6月5日を統一開催日として住宅デーを開催しました。雨は始まる頃には止み、太陽が顔を出し暑いくらいの陽気でした。
市内9会場で開催した中でも、ウエルシア薬局弐分方店の店先をお借りして開催した第8分会では、分会産対責任者の坂口さんが製作してきた「継ぎ手」の見本を展示しました。多くの来場者が興味を持ってくれましたが、分会の仲間の方が興味津々でした。それを見ていたベテランの大曾根さんが、自宅から立派な「鐘つき堂」や貴重な木材を使った「木製ティッシュケース」を持ってきて展示しました。どちらも技術の賜物で、今までにない形の住宅デーとなりました。
いろいろな技術を持った建設職人の組合、東京土建ならではの今回のような展示など、仲間の出番づくりをさらに来年に向けてがんばっていきたいと思いました。
自治会の協力も
マンション内庭で開催/江戸川・事業所
【江戸川・内装・遠藤喜世志通信員】江戸川支部には事業所分会が2つあります。それぞれ700人以上の組織です。事業所からの拡大が半分以上を占める今、事業所と地域の関係を、6月5日の住宅デーを通して取材しました。
事業所北分会は、所属会社の敷地で射的や模擬店を催し、組合員の家族や近隣の方で賑わっていました。山川分会長は「もっと所属事業所にアピールして、分会執行委員会やイベントに参加してもらうようにしていきたい」と言っていました。事業所南分会は、高田常任が住むマンションの中庭で催されました。高田常任の呼びかけでマンションの自治会の方が包丁研ぎと模擬店を手伝ってくれていました。住人の田村さんは「やってる我われも楽しい」と。分会長の関口さんは「ここで事業所分会ができた時からやっています。住人の方がたも待っていてくれて、やりがいがあります」と言っていました。
知合いに声かけ
実測参加者507人/江東・小名木
【江東・ハウスクリーニング・油屋正孝通信員】新しい仲間の力で企画検討をくり返し参加者確保のために、友人、知人に声をかけまくりビラを地域にくまなく配布。できることはやりつくした。
6月5日は雨もあがりミーティング後、分会長の「成功に向けて団結ガンバロー」とともにスタート。会場には、ぞくぞくと人が集まり、各ブースは子どもたちの声が響きわたり、模擬店も大盛況。用意していた子ども用の景品やお菓子も午前中になくなる。景品がないにもかかわらずゲームを楽しみたいと子どもたちがブースを離れない。
江東支部では、今年は減災・防災に関するグッズ展示に力を入れている。小名木分会では段ボールを使用したグッズで地域にアピールし好評だった。
参加者数は正確に記すためカウンターで実測507人。何のトラブルもなく、無事に終了したが若い実行委員はまだまだ不満気味。来年はもっと良いものをと分会がひとつにまとまった住宅デーでした。
受持待ちで行列
役員の努力で大成功/多摩西部・朝日
【多摩西部・建築サービス・白倉和行通信員】6月5日、毎年恒例の「春の住宅デー」が行なわれた。
空模様は今一つで各分会の士気が下がってしまうのではと心配になり、いくつか分会を回ってみた。しかし皆さん一生懸命に道行く人たちに声かけしていた。安心した私は担当の朝日分会に向かった。
センターに着いてみると地域の人びとが受付待ちの列を作っていた。分会長の篠さんを筆頭に分会の皆さんがにぎやかに楽しく応対していて結束力の強さを感じた。
この分会の素晴らしいところは活動にも表れている。特筆すべきは当然のことだが、組合費の未納が一人もいない。それもずーとだ。それに実態調査などの集約も常にトップクラスなのだ。これは分会の皆さんの努力の賜物だろう。役員の皆さんの働きかけで今回のイベントも大成功に終わった。これからもより良い分会を作っていただきたいと心から願っている。
青年、女性が活躍
ネコ貯金箱も作った/清瀬久留米
【清瀬久留米・電気・尾芦富雄通信員】清瀬久留米支部住宅デーは、5月22、29日、6月5日の3日間に分かれての開催となりました。
私は、今回初めて所属する松竹分会以外の住宅デーに参加させていただきました。各分会手慣れたもので、会場の設営準備が瞬く間にできてしまいます。住宅デーのメインは木工教室です。
以前は大工さんが材料を加工して準備をしていましたが、今回工作キットなる物を用いました。小鳥の巣箱、子ねこの貯金箱、ロボット型のペン立てなどなど、種類も豊富です。私も担当しましたが、釘打ち用の下穴もあいていて子どもに作らせるのも容易でした。
参加組合員の昼食は主婦の会で用意していただき、特に感じたのは青年部、後継者の奥様方が協力的に参加していたことです。終了後のご苦労様会もしていただき、感激しました。
2会場で「まつり」
産直野菜に人だかり/港・みなと
【港・表具・林靖久通信員】6月5日、港区立白金1丁目児童遊園と港区立網代公園の2会場でみなと分会の住宅デーは始まりました。
雨の中での設営に苦労し、若干開始時刻が遅れるもすぐに雨は止み、会場はにぎやかになりました。
多くの来場者を目指すために包丁研ぎ、タイル工作の他、飲食模擬店や花・産直野菜の販売、芝診療所の出張健康相談、消防署による水消火器・煙ハウスの体験を行ないました。産直野菜にはすぐに人が集まり、子どもたちも綿あめを手に会場で楽しんでいるようでした。
港支部では住宅デーを一番のまつりイベントとして取り組み、4回の実行委員会を経てこの日を迎えました。次回開催には、もっと職人性のある内容も取り入れたいとの声もありました。