○ 伝統構法取り入れ1年生が建て方と上棟式/建築カレッジ
無事上棟を終え笑顔のカレッジ20期生
【技術研修センター発】東京建築カレッジは1月22日、23日、江東実習場で、第20期生(1年生)による「建て方・上棟式」実習を行ないました。伝統構法(貫構法、大黒柱構法)の要素を取り入れた教育プログラムです。この冬一番の寒さの中で、27人全員がワクワクしながら挑戦し現場は熱気にあふれていました。
伝統構法も取り入れてつくりあげる実習棟実習は、先輩が上棟した実習棟の解体実習を2日間実施した後、10月上旬に始まりました。十数回の授業は、(1)図板書き、尺杖づくり、(2)墨付け、(3)刻み、(4)仮組み、(5)建方、上棟、という流れで構成。これを5つの班編成(土台班、胴差し班、柱班、丸太班、小屋組班)で進め、準備万端で建方・上棟式にのぞみました。
ミスは一人のこととせずに
しかし、初日の組み上げの途中、大黒柱の寸法違いが判明、作業が中断しました。このほかにも複数のミスが見つかり、予想外の遅れが生じ、「このままでは2日目に上棟を終えられないのでは」という危機感が1年生、指導員の先生方に広がりました。急ぎ失敗を克服する手立てを取る一方、遅れを取り戻すため「明日は通常より30分早い午前8時10分から作業を開始しよう」と全員で意思統一。翌日、一致団結して取り組み、日没前に上棟までこぎつけることができました。失敗から学ぶという点で教育上の効果が大きい実習でした。
上棟式の主役である「棟梁」役を務める各班の班長は、岩佐俊光技術対策部長から祝詞の読み上げ方を習った後に、ういういしく可愛らしい上棟式を披露しました。
終了後の反省会では、一人のミスを一人のこととせず、みんなで確認しあい、ミスを未然に防ぐことの大切さを指摘する声があいつぎました。
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