みなさんは昨年1年がんばった自分にごほうびをあげましたか?通信員の仲間に「とっておきのぜいたく」を書いてもらいました。みなさんと同じ?もしくは参考になれば…。
大海原を「プカプカ」
魚は釣れても釣れなくても
【町田・エクステリア・中村洋平通信員】私は魚釣りを趣味にしています。まだ小さいころから、海に川にとサオを片手に遊びまわりました。
歳を重ねだんだんと遠ざかってしまいましたが、10年ほど前より子育てが一段落したこともあり、ふたたび魚釣りに出歩くようになりました。
初めは近くの川で糸をたらし、次には海の防波堤で食べられる魚をねらい、次第にもっと沖に出れば、大きなおいしい魚が釣れやしないかと船宿から手こぎのボートを借りて、大海原(?)へまだ見ぬ魚を求めてこぎ出しました。いつのころか、この「海ボート釣り」が私の趣味となり、夏の炎天下でも冬の寒空の中でもプカプカと浮かんでいました。その内にだんだん欲がでて、今では小さな小さな自分のボートを手に入れ、愛車の屋根にボートを乗せて海に向かっています。
釣れなくてもいいのです。日ごろのあわただしさを忘れ、大海原にプカプカ浮いているだけでも、楽しいのです。
お正月にカトレア
花があると元気になる
【豊島・主婦・大嶋清子通信員】私は、花をかかしたことがないくらいに好きです。
家のベランダの花も満開です。体調の悪いときなどは、なごみ、人にもやさしくなれるように思います。いつも行く花屋さんに月3~4回立ち寄り、楽しませていただいています。
私の誕生日はいつもお花が届きます。私の好きなお花は八重咲きのトルコききょうです。勝手な思いですが、明るく、元気に、楽しく、お友だちも多くなり、楽しく過ごしています。
年に一度はお正月に向けてカトレアやランを購入し、私にとって最高のぜいたくをさせてもらっています。
エンジンが響く瞬間
サーキット場行き車中泊も
【港・表具・林靖久通信員】私はサーキット場に行くことです。行くといっても、観戦です。限界で走る車、コントロールするドライバー、そしてその音を楽しみます。
たとえば、レースを観にいくとします。予選、決勝と2日間あったりするので、サーキット場併設の駐車場で車中泊するのです。たいした街灯もなく真夜中を過ごします。まるでキャンプ場のようですが、まわりは車だらけの駐車場。たまに騒がしいこともあるけれど、静かな暗闇を楽しみます。決勝の日は朝早くから調整をするエンジンの音が響きます。
決勝の直前に「君が代」が流れ、いったん、エンジンと歓声が静まり、合図でいっせいにエンジンに火が入り、その音が響きわたります。
この瞬間がとても好きです。ゴールのときはすべてのチームの健闘をたたえて、拍手がわき起こります。
Nゲージ大人買い
用心しないとムダ使い
【文京・電工・本多健一通信員】私は文京区で電工をしています。親の代からの電気屋で小さい時には家業を継ぐことは当然考えておらず、私は鉄道に興味を持ちました。電車の運転手になりたいと思うほどでした。
当時は親からたまに、プラレールを買ってもらいましたが、正しくは子どものおもちゃにすぎなかったのです。
しばらくは、商売重視で趣味を生かす余裕などはありませんでしたが、ここ数年、Nゲージという本格的な鉄道模型をいわゆる「大人買い」をできるようになりました。
プラレールとNゲージをくらべると違いは歴然、やはり大人は子どもと違い、自由にこづかいが使えるとつくづく実感しました。しかし、それゆえに責任も重大です。ムダ使いには十分に気をつけなければなりません。
ラジオ深夜便きく
静かな時間たまに歌う
【八王子・左官事務・高田みよ子通信員】私のとっておきのぜいたくは、静かな時間のひとときです。
毎朝5時半に夫を送り出すため、息子の弁当を含め3人分を作っています。
新しい家は台所が広く明るいので、通信員の話をききながら時に笑いころげ、時には涙し、携帯ラジオにイヤホン。歌がかかれば時間に関係なく歌いだすので「何かいった?」と夫が起きてくることも。
仲間の中に何人きいているかと思いをはせつつ、野口五郎さんの歌がきけた日には1日ルンルンで過ごせます。ラジオ深夜便とともに、これからも早起きがんばります。
大きな桃の丸かじり
至福の時間気づくと何10年
【渋谷・石工・稲見照代通信員】私は20歳で結婚、21歳で長女を出産し子ども3人を育てました。そのため、自分の食事はご飯の仕度をしながら立って食べたり、子どもの世話をしながら食べていました。
子どもが育ち、両親も見送ったある日、自分の行動に驚きました。というのも、私は桃が大好きでしたが、子どものころはバナナも高価で桃など口に入る機会がありませんでした。大人になり給料をもらうようになったら、好きなだけ買って食べたいと思っていましたが、すぐ結婚し、主人の家族と同居し、子どもと義父母の世話におわれ、願いが果たせていませんでした。
でも、その日気づきました。台所で水道を流したまま、ひじから汁をたらし、大きな桃を丸かじりで食べていました。それが私の至福の時だったのです。桃の季節になると、癒しとストレス解消をかね、何10年もやっていたのです。
ふと、笑ってしまいました。これからも続けます。
国宝見るの特に楽しみ
【小平・塗装・安立孝章通信員】気がつけばいつの間にか老後のスタートをきってしまった。もともと20年以上前から博物館、美術館めぐりを趣味としていたので、今でも定期的に楽しんでいる。
特に日本の国宝を見るのが楽しみで、最初に見た渡辺崋山の「鷹見泉石像」は鮮明に頭に焼きついている。教科書に登場する実物を観た最初だったから、ひときわだった。今でも国宝の登場する特別展は必ず足を運んでいる。また一点、日本の国宝を見たと妙な自己満足を感じてしまう。
学問で見るでのはなく、自分の感性で楽しんで見る?風変りな老人だ。
大画面で映画ゆっくり
【清瀬久留米・電気・尾富雄通信員】私は映画が大好きです。子どものころはゴジラやガメラなどを地元の映画館で見ていました。
12歳位のころからテレビで洋画をよく見るようになりました。映画館で初めて見た洋画は「エクソシスト」。悪魔ばらいの話でした。大きなスクリーンで恐ろしい場面がたくさんありました。それをきっかけに映画をよく見にいくようになりました。
今ではDVDがあるので好きなときに見ることができます。映画好きが高じて800枚位になってしまいました。時間がある時に見ようと買いますが、時間がなく、半分位は見ていません。
1回見た映画は買い取りに出したらとカミさんにいわれますが、好きで買った映画はなかなか出せません。テレビのサイズも大画面のモノに取り替えて、大好きな映画をゆっくり見る。
これができれば私の一番のぜいたくです。
35年はまってるゴルフ
【調布・塗装・渡辺庄三通信員】ゴルフにはまって35年、子ども3人を進学させながら仕事に励み、わずかなこづかいをはたいて練習しプレーを楽しみにしていた。
経験のない人はあんな止まっているボールを打ち、小さなカップに入れるのが、なぜおもしろいと思うかもしれないが、やるとなかなか奥が深い。
まず当たらない、飛ばない、まっすぐ行かない。アマチュアはまず少しでもパープレーに近づきたい。飽くなき練習と研究でライバルに負けまいと切磋琢磨し、かったよろこびはたまらない。
好きこそものの何とかで、腕をあげ、ゴルフ冥利につきるアルバトロス(パーから3打数少なく終了すること)とエージシュート(ラウンドを自身の年齢以下の打数でホールアウトすること)15回、ベストスコア67は自分でも感心する。これが私のとっておきのぜいたくです。
カブで北海道1周
羅臼で断念近い内必ず
北海道をともに旅した今井さんの愛車50ccスーパーカブ
【台東・看板・今井彰通信員】私は独立してから今年が30年目です。
仕事の方もめっきり少なくなったので、多少は迷惑をかけることになるけれどと主だった客先に話をし調整してもらい、10日間くらいはとれそうなので、9月のシルバーウィークを使って北海道1周を決断しました。
効率よく周るために愛車の50ccスーパーカブで行くことにしました。
大洗からカーフェリーで苫小牧に渡り、なるべく海岸近くを1周すると約2400キロくらいです。北海道で10泊だと1日240キロ走らなければいけない。行けるところまでと出発したが、途中でパンクや雨に見舞われたりで、羅臼で1周は断念し、道中を通って帰路に着きました。
北海道で出あった方がたに親切にしてもらい、楽しい体験をいろいろさせてもらいました。残ってしまった半分も近いうちに走ってみるつもりです。
「暴走老人」と呼ばれ
妻と娘と手作り弁当持って
【品川・ビルメンテ・大西晃通信員】ぜいたく、それはお金をかけなくても十分行なうことができます。
私は妻と娘と3人で毎週のように妻の手作り弁当を持ってドライブに行きます。3人とも、花や山、渓谷が好きで、季節の折折に、軽自動車で日帰り旅に出かけます。
娘は私のことを「暴走老人」と呼びますが、その呼び方が気に入っています。
車なら好きなところで止めることができて、散策できます。「わぁ、きれい」「気持いいね」。そんな妻や娘の声をきく、「ここへ来てよかったな」と、私も運転の疲れも忘れて、とても癒され「まだまだがんばるぞ」という気になります。
娘も適齢期です。こんな至福の時がいつまで…、そんな思いがありますが、その時は妻と二人水いらずで出かけようと思う今日このごろです。
現在71歳、あと10年続けばよいなと願っています。
友だちとワイワイ
月1回の麻雀と遠出も
【豊島・防水・田中承宏通信員】私のとっておきのぜいたくは、友だちとの飲み会、月に1度の麻雀、年に2回のドライブです。
まず、定期的に行なう地元の友だちとの飲み会です。仕事を気にせず、めいっぱいしゃべります。30歳を迎え、内容は変わってきましたが、どんな話をしても至福の瞬間には変わりありません。これからも続けていきたいです。
次は麻雀です。休日をフル活用して楽しんでいます。あまりよい趣味ではないかもしれませんが、頭を使いつつ、コミュニケーションがとれるので、自分にとっては最高の趣味だと思っています。
最後に休みが3日以上あるときにはドライブをします。ふだん行くことのない場所へ行くと、心機一転、がんばろうという気になるのです。
昨年は青森県の竜飛岬に行きました。なかなか行くことはできませんが、よい気分転換になります。
また、遠出したいなぁ。
東京23区からの脱出
喧騒逃れきれいな空気を
【江東・足場・名越秀和通信員】ここ数年、東京23区から脱出することが最高のぜいたくと化している。
それは家からはなれればはなれるほど、歳をとればとるほど、そのよろこびは大きくなっている。
仕事は仮設の足場屋で置場は西臨海公園駅近くにある。毎日、首都高を使い一時間内の現場を2、3カ所まわるのが基本で、月に2、3度都下や千葉、神奈川、埼玉まで足を運ぶことがある。仕事とはいえ気分はあがり、いっこくも早く行きたい気持になる。
また、一度もきいたことのない地名だとなおさらだ。
それだけでは不十分なので、月に1度くらいは関東各地をドライブする。
都会の喧騒をはなれ、ゆっくりとした時間の中、きれいな空気を吸うことが、私のとっておきのぜいたくとなっている。
グリーン車往復を奮発
【板橋・主婦・岩井小夜子通信員】私は旅行が好きです。昨年は3月の日帰りバス旅行から始まり、11月までに10数回になります。
5月の初めに桜を見に、東北3県に行ったときは、すでに桜の満開は終り、少しの桜とちょっぴりの雪が残っていました。
弘前城では天守閣が移転のためシートがかかる前日で運よく昔のままの天守閣が見ることができました。
また、10月末に弘前に行き、移動した天守閣を見て「ひき屋」の匠の技にただただ感心しました。
新青森までは東北新幹線のグリーン車で往復したのが「私の今年一番のぜいたく」でした。
歳を重ね、あと何年旅行ができるか、足腰の立つうちに、おいしい物をおいしく食べられるうちと、家族にはいい訳しながら出かけています。
仲間とのつながり
それが私のとっておき
【目黒・大工・佐藤義光通信員】私にとってぜいたくとは趣味?余暇?そんなことではないだろう。
私は大学卒業後、父の工務店の仕事がイヤで、建築科を卒業しながら、建築以外の経験をしました。時は過ぎ、父の他界により、建築の世界に戻り、思ったことがありました。人と人のつながりは、私にとって財産であり、ぜいたくなものだったのです。
昔の下職の方から「元気でやっているか」と連絡をもらう機会があり、大変かわいがってくれました。
そして、東京土建の仲間に出会ったことで、私の仕事の世界が広がっていきました。今の私のぜいたくではないでしょうか。私は他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられると信じて、組合の仲間とのつながりが、私のとっておきのぜいたくです。
自分で淹れるコーヒー
美味だといい日に
【江戸川・配管・齋藤政晴通信員】何といっても、自分で淹(い)れるコーヒーです。
きっかけは高校生の時にアルバイトをしていたデニーズ、毎朝6時に来店し、落としたてのコーヒーを笑顔で召しあがるお客さまがいらっしゃいました。伺うと、コーヒーがおいしいと今日も体調よく元気で過ごせると。
社会人になり、サイフォン、コーヒープレス、ペーパー、ネルドリップと朝の気分で選び、お湯を挽いた豆に注ぎ、琥珀の香りを五感で確認する。毎朝のコーヒーの味わい、私の一日がスタートします。
30年以上前のお客さまのおかげで、私は平穏に過ごせていると確信します。毎朝のコーヒーがおいしいと体調がよく笑顔に。おいしくないとイライラしていてケガや人間関係のトラブルが発生する。
一生コーヒーとなかよく過ごしたいです。
許す限りの毎週の登山
【小平・主婦・前川千恵子通信員】秩父の近山を毎週時間の許す限り、登山をしています。
埼玉県日高市の高麗駅から登山口まで25分歩きます。登り始めて10分位は、急な登りで息が切れます。
日和田山、物見山、北向地蔵まで休憩を入れて2時間ほど登り、昼食を食べて下りてきます。途中の見晴し場では、都心のビルやスカイツリーまではるか遠くの建物が見えます。
10月には2回程主人と高尾山、陣馬山、御岳山など登りました。つらいと思うこともありますが、下山した時は早くまた登りたいとの思いでいっぱいです。
もう少し若い時から登っていればよかったなぁと思うこのごろです。今度の土日、晴れたらいいな。
明日の活力を養う時間
【足立・大工・柳沢隆通信員】うーん、何だろう?すぐに思いついたのは、現場から帰宅し、ひとっ風呂のあとの焼酎と録画しておいた韓流ドラマ。特に時代劇ははまる、泣ける、こぶしをにぎり、熱くなる、杯が進む、少少の肴もうまい。明日の活力になる。次回が楽しみで待ち遠しい。
ストーリー性もさることながら、建築物が渋い、行ってみたくなる。
飽食時代、金を払えば大概のモノは食える。あらためてぜいたくって何だろう?自分は、時間の有意義な使い方だと思う。一日の終りに、心身の疲れを癒し、明日の活力を養う時間。これこそ、とっておきといえるのではないか。