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○  私のもう一度見たいテレビ番組"

テレビ放送は今年で62年、これまで放送されてきた膨大な番組の中から、もう一度みたい番組を仲間に書いてもらいました。あなたの「もう一度」と同じかも。


仮面ライダーに鳥肌
いなかに行けば会えると

 【練馬・配管・上原誠通信員】私がまた見たいテレビ番組は「仮面ライダー」です。幼稚園の時、毎週必ず見ていました。
 仮面ライダーが敵のショッカーにやられて大ピンチな時や、変身する時など鳥肌が立つほど興奮したのを今でも鮮明におぼえています。
 仮面ライダーのロケ地がいつもいなかだったので、いなかにいけば仮面ライダーがいると信じていて、ドキュメント番組だと思っていました。ある時、家族で後楽園に遊びに行った時、仮面ライダーショーが開催されていて、生で仮面ライダーを見た時は、とても感激しました。
 最近では心を動かされることが少なくなった気がします。拡大の成果に胃がキリキリ痛むことはありますが…。
 こんな私ですが、息子を後楽園に連れていき、ヒーローショーを見せてあげたことがとてもうれしく、息子も興奮していました。


私は貝になりたい
戦争の理不尽さを描く

 【目黒・空調・青木清通信員】白黒時代になりますが、「私は貝になりたい」というドラマです。
 平凡な床屋さんが兵隊にとられ、前線に駆り出されて上官の命令で捕虜を虐殺。ようやく敗戦で帰国して元の床屋さんにもどり、平和な生活が始まりました。そこへいきなりMP(憲兵)が来て連行され、あれよあれよという間に裁判でB級戦犯として絞首刑が確定するというてん末。
 平凡な市民、ただの兵隊さんが戦争に巻き込まれていく理不尽な事態をフランキー堺さんがみごとに演じていました。拒絶することも許されず、上官命令に従った彼の弁明の言葉は届かないのです。
 そんな彼の最後の望みの言葉は、生まれ変われるなら、海の底でジッと動かず、言葉もいらない「私は貝になりたい」というもの。今も私の心に深く沈んでいる言葉です。


渡る世間は鬼でなく
東京土建の仲間ばかりに

 【江戸川・ガス管工事・高田智子通信員】私は昔から、「渡る世間は鬼ばかり」というドラマが好きでした。30代のころに見ていた内容が50代になって再放送で見ると、感じ方がまったく違い、共感したり、わがままな娘役に怒りをおぼえたり、老いた父役に哀しみを感じたり、終った時にも心に残るとてもいいドラマだったと思います。
 最近では、このようなドラマがあまり放送されなくなってしまったと思います。今の世の中は核家族化が進み、このようなドラマに共感できる人が減ってきているのではないかと思います。家族が子どもを想うありがたさを考えさせられる、見た後にも心に残るドラマでした。
 人と人のつながりの大切さといえば、東京土建の仲間づくり。これからは渡る世間は鬼ばかりではなく、渡る世間は東京土建の仲間という楽しい活動につなげていこうと思います。私は、テレビも活動も人とのかかわりがとても大好きです。


一人も外で遊ばず
タイムトンネルに夢中

 【日野・電気・西村滋雄通信員】昔よくテレビを見ていた。そして今も見続けている。昔、何を見ていたかって?心がウキウキして次が待ち遠しくなるもの。たとえば「チロリン村とクルミの木」や「ひょっこりひょうたん島」のような作品だ。
 その中でも、これはといったら「タイムトンネル」だ。これには僕らの仲間全員がハマっていた。その時間、外で遊ぶ子どもはいなかった気がする。
 今、流行の「ワンピース」や「ドラゴンボール」。それなりにおもしろいが、ウキウキ感があるだろうか。たたかって強くなっていく高揚感はあるけれど、夢を持てる?
 「タイムトンネル」は次回はどこへ行き、どんなことが待ち受けているのかというワクワク感に満ちていた気がする。どんなテレビ番組であれ、子どもがワクワク感に満たされる作品であってほしい。


身ぶりと手ぶりに
腹抱えたジェスチャー

 【墨田・タイル・浅見英夫通信員】それは「ジェスチャー」です。言葉を使わず相手に「お題」を伝えていくおもしろさ。何より派手な身ぶり手ぶりで時間内に相手に伝えようとすればするほどに、第三者にはこっけいに見えて笑いを誘います。
 テレビ創世期の番組ですが、いまだに強烈な印象を残しています。伝言ゲームを動作で表現し伝えるむずかしさと発想の突飛さ、動きのおもしろさがテレビならではの視覚の世界で躍動していました。
 今は亡き当時の売れっ子役者、落語家、女優などがくり広げる真剣な動作がアドリブで、お互いの意思が伝わってないのがわかり、ただただ笑い転げたものでした。
 今、笑いは複雑になっているのか、リズムとフレーズで引きつけるような傾向で、イマイチ納得がいかない。
 家族で見ても、一人で見ても、全世代に通用する安定感のある内容で、言葉がなくても楽しめる番組でした。


3人肩車まねした
俺たちの旅よもう一度

 【世田谷・建設機械運転・江澤昌也通信員】40年くらい前のドラマ「俺たちの旅」をもう一度見てみたい。
 カースケ(中村雅俊)、オメダ(田中健)、グズロク(秋野大作)の3人を中心にした、社会にうまく溶けこめない学生の苦悩と友情をテーマに、大学を卒業後は就職せずに何でも屋を立ち上げ、人生観を曲げずに生きていく姿にあこがれをおぼえたものだ。
 オープニングで中村雅俊の歌う主題歌をバックに、3人肩車をしていて、上の2人はおちゃらけているが、一番下のカースケがプルプルしているのが印象的だった。
 自分たちも学生時代に酒を飲んでは「俺たちの旅」を歌い、3人肩車をまねした。あのころの友人たちと酒を飲み、バカな話で盛り上がりたい。


心奪われたハイジ
宮崎駿作品としり納得

 【渋谷・住宅改修アドバイザー・佐藤知子通信員】子ども心に、スイスの雄大な景色にあこがれ、そこでくり広げられるちょっと切ない物語に心を奪われたアニメ「アルプスの少女ハイジ」。
 また観たいときかれパッと思いつくのが、今から何十年も昔に放送されたこの番組。大人になった今も忘れられない私の中の一番だ。このアニメを通し、スイスにあこがれ、一度は行ってみたいと、夏休みの課題でスイスの国を調べた記憶もあるが、実際は行けていないのが残念。
 近ごろはハイジがCMに登場し、あの厳格だった「おんじ」のイメージをぶち壊しにされがっかり。私だけかもしれないが、あのCMだけはいただけない。
 今になりあの作品が宮崎駿監督が若いころに手がけた作品としり、なぜあんなに引きつけられたか納得できたりする。また観たい番組は、どれだけ時間がたっても心の中に生き続けるものなのだろう。


みんなが釘づけの女の60分

 【練馬・内装・畑澤友美通信員】今でも見たいなぁと思うテレビ番組があります。小学生のころ、毎週土曜日になるとダッシュで帰宅していました。
 わが家は共稼ぎだったので階下に住む祖母の家へ。500円札をもらい近くのそば屋さんに行っていました。大好きなカレーやそばを一人で食べるというちょっと大人になった気分もそうですが、一番のお目当ては「女の60分」を見ることでした。内容は子どもにはまったく理解できないものでしたが、店内にいるみんなが画面に釘づけでした。
 あれから30年近くたちますが、タイトルソングは今でもたまに口ずさんでしまいます。


テーマ曲だけきいた11PM

 【三鷹武蔵野・書記・中宿稔通信員】「シャバダバ~シャバダバ~」という番組テーマ曲だけが頭に残っている「11PM」。
  最初に友だちからそのテーマ曲をきいた時、「11PM」は見たことがなかった。
 友だちからは、夜遅くてかなり怪しいから、親に見つかるなといわれた。高学年になって、部屋を与えられた私は、当時父親の自慢していたラテカセ(ラジオ、テレビ、カセットが一体になった物)をコッソリと持ち込んだ。
 部屋を暗くして、寝たふりをし、布団の中で時間になった11時にスイッチを入れた瞬間、父親が部屋に入ってきて、「アホッ」と一言残して、ラテカセを持っていった。
 「11PM」は、いまだに見られていない大人の番組だ。

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