建設業ではたらく仲間をサポート

【賃金対策部発】不払い相談のうち８割が、「書面をかわさずに仕事に入ってトラブルになった」という事案です。
　上位業者から「工期が迫っているので応援を頼む」と電話で要請され、提示された人工代に合意して応じました。その後人工の追加を何度も要請されこれにも応えましたが、支払いの段になって「仕事の内容に不備がある。請求された全額は払えない」という内容です。上位業者は下請業者の従業員を自社の作業員と偽装して現場に入れていました。間に合わせるために応援人工を予算を考えずにつぎ込み、その結果支払いができなくなってしまったものです。
　口頭契約も民法上、有効な契約です。しかし証拠がなければ、トラブルになりがちで交渉や裁判の際にも不利な立場に立たされます。契約書、発注書、請書を取りかわすのは身を守るためにも大切なことです。「万が一はいつか起こる」と考え、「仕事の依頼は必ず書面で、書面のない仕事は受けない」を徹底しましょう。