「地震によって家屋が倒壊するのは重い屋根のせい」といった安易な風評が聞かれます。あらためて瓦のよさを見直すうえでも、瓦の役割や歴史と耐震基準の観点から瓦屋根は実際どうなのかを瓦屋さんと構造設計士にうかがいました。
日本に瓦はぴったりだ
瓦が普及した背景は、台風対策 日本は台風王国で、その強風に耐えられるよう瓦を重くしました。 防火・類焼対策 屋根が板葺きの時代に簡単に類焼した教訓をいかして、瓦をのせるようになったんです。「うだつが上がらない」のうだつは軒下の走り火を防ぐ壁のことで「うだつ」の上も瓦を用いていたくらいです。 地震対策 あわせて、地震大国でもある日本は、山門や僧門、五重塔など屋根をより重くすることで、地震の上下の揺れを抑えているといわれますが、近代建築の六本木ヒルズが屋上をわざと重くし、地震の揺れを相殺する制震構造を採用している点とにています。 高温多湿対策 また瓦には日本の気候風土に適応している点があげられます。高温多湿の気候にあって、屋根にほどよい通気性が確保され、かつ断熱性がいいんです。 耐久性でも瓦 工事費は、瓦が坪25000円前後でカラーベストの倍しますがカラーベストなどは、手入れをしないと10年ともちません。色もあせるし継ぎ目のさびやカビの発生はなかなか防げません。 その点でも瓦の材質は、色も落ちず、防水も切れない、半永久的といってもよいくらいです。今だからこそおすすめしたい屋根材です。